6.2 モデリングツール(オントロジの作成と変更)

モデリングツールは、オントロジの作成や変更に用いられる。 知識をモデル化する人(知識モデラ)は、クラス構造やモデル領域の作成及び編集にモデリ ングツールを用いる。これ等のツールは、ファイルシステムのディレクトリ構造に似たインターフェース若しくはブックマークフォルダのインターフェースを有 する。更に、これ等は、データベーススキーマ、商品カタログ及びイエローページリスティングなどの既存のオントロジをインポートする機能、形式変換する機 能及び流用する機能などを部分的機能或いは主機能として持つ傾向にある。その他の特筆すべき機能として、類似の用語や概念に対する編成、マッチング及び連 携の為の進んだ仕組みを有している。

 

その上、一つの大きなモデルを作るよりは小さなオン トロジを連結するのが、モデラにとっては普通の感覚なので、(何故なら、扱い易いし、再利用し易い)分割、併合及び連結の為の機能の提供が、オントロジ エディタの重要な機能となっている。幾つかのエディタは協調作業メソッドやより高度な可視化機能やグラフィカルな操作モードを具備しているものさえある。

 

Protégé-2000は、大勢且つアクティブな利用者のコミュニティと一 緒にスタンフォード大学で開発されたフリーのオントロジエディタであり、色々な開発者がProtégéの機能を拡張可能にするプラグインの仕組みを有する オープンアーキテクチャを備えている。これ等以外にも商用のモデリングツールが沢山のベンダから提供され利用可能である。それらの会社には、Network InferenceLanguage and Computing及 びIntelligent Viewsなどがある。

 

IBMのオントロジ管理システム(SNOBASEとして知られ、セマンティックネットワークオントロ ジの基盤用)は、ファイルからインターネットを介してオントロジ をローディングし、且つ、ローカルで作成し、変更し、問い合わせをし、そして、オントロジを格納する為のフレームワークの一つである。内部的には、SNOBASEは、推論エンジン、オントロジ格納維持機能、オント ロジディレクトリ及びオントロジソースコネクタを使っている。アプリケーションは、作成されたオントロジモデルに対する問い合わせを行うことができ、そし て、その推論エンジンは、答えを演繹し、JDBC(Java Data Base Connectivity)のリザルトセットに似たリザルトセットを返す事が出 来る。しかし、この資料を作成していた時点では、SNOBASEOWLと互換性は無かった。Sigma ontology development and reasoning systemは、完全な設 計時および実行時のオントロジ管理システムを装備しており、フリーライセンスで利用可能であるが、SNOBASEと同様、OWLとの互換性が無い。

 

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